早漏(PE)防止薬について

早漏(PE)防止薬について

早漏とは、性行為の際に本人の意思と反して過度に短くなる性機能障害です。
英語表記でPremature Ejaculationとなることから、「PE」とも略されます。

この早漏という症状は、数ある男性性機能障害の中で1番発症しやすい障害でもあります。
ある調査では20代~70代の男性の約3.5人に1人が早漏の悩みを抱えているという結果が出ました。

「膣へ挿入する前に射精してしまう」「挿入した後すぐに射精してしまう」
という症状は、性生活の満足度の低下にも繋がってしまいます。

早漏防止薬とは、

  • 刺激を過剰に受けてしまわないように陰茎の感度を弱める
  • 精神的要因の早漏にはストレスを和らげる

などの効果から早漏を防ぐ薬のことです。

飲むタイプの薬だけでなく、陰茎に直接塗るものやサプリメントなど様々な種類が出ています。
そのため、求める効果やライフスタイルなどに合わせて選ぶことができるのです。

早漏症の定義

早漏に対する医学的な定義は医師によってまちまちでした。

そこで、2007年からIISM(国際性機能学会)による主導のもと、エビデンス(客観的な事実や根拠)に基づいた定義の検討が始まりました。
そして、翌年にAUA(米国泌尿器科学会)で発表され、その定義は現在も早漏症の診断に使われています。

その定義の中の1つを紹介します。

≪原発性早漏症(元々早漏だった人)の場合≫
膣に挿入する前の射精、または膣に挿入して1分以内の射精

≪続発性早漏症(元々早漏ではなかったが現在は早漏の人)の場合≫
膣に挿入する前の射精、または膣に挿入して3分以内の射精

このように医学的診断の早漏症には定義がありますが、性行為において満足する時間というのは個人差があります。
そのため、一般的には“相手が満足する前に射精してしまうこと”という広い意味で早漏という言葉が使われています。

早漏がもたらす精神的負荷

先ほど医学的に早漏を診断する際の一例を紹介しましたが、その他にも

  • 性行為の際に早漏の症状が発生する場合が75~100%
  • 膣内挿入前または挿入してから1分以内の射精する状態が半年以上続く
  • 早漏の症状によって精神面においてストレスになっている
  • 早漏の原因が器質的な問題ではないこと

などの診断基準もあります。

ISSMの発表によると、早漏の症状がある場合、射精のタイミングが思うようにいかないことでストレスなどの精神的負荷がかかり、性行為への積極性が低下する傾向があるそうです。

早漏のストレスによって、どれほど精神的負荷がかかっているのかは、

  • 膣内に挿入してから射精に至るまでの時間
  • 自分自身で射精がコントロールできていると思うか
  • 早漏の症状に対してどの程度ストレスを感じているのか

これらの3つの項目から診断することができます。
しかし、精神的負荷という部分は数値化ができないので、本人以外測り知れません。

そこで、「早漏診断ツール」というもので本人の感じる負荷を客観的判断します。
これは、『どの程度のストレスになっているか』などの質問に5段階評価をし、その答えそって数値化するというものです。

早漏症の診断時はもちろん、治療時にも役立つツールです。

膣内挿入の平均的な時間とは

2005年に膣内への挿入から射精にいたるまでの調査が行われました。
世界5カ国500組の異性カップルを対象とし、その結果は平均して約5.4分というものでした。
その結果から、今では膣内挿入時間の平均は5~7分とされています。

しかし、性的嗜好やライフスタイル、年齢などによって大きな個人差が出るのは当たり前のことです。

「性行為」という言葉でさえ、

  • 陰茎を膣へ挿入してからが射精するまで
  • 前戯から射精するまで、または後戯まで

など、捉え方の個人差があります。このように性行為に関する基準値を決めることは大変難しいのです。

挿入時間に関する様々な調査

性行為時の挿入時間に関して、世界中で様々な調査や発表が行われています。

2005年、東邦大学医学部によって「日本人夫婦300組を対象とした性生活に対する一般調査」が行われ、希望する膣内挿入時間の平均は約15分という結果になりました。

2006年には、コンドームを製造する大手メーカーのデュレックス社が「挿入時間と満足度」についてアンケートを実施しました。
対象者は26カ国26,000人にも及ぶもので、約56%の女性が希望する膣内挿入時間は21分以上という回答が出ています。

2011年、ISSMは20~50歳の女性1,463名を対象とした試験結果の発表をしました。
約7年もの歳月をかけた大規模な調査の結果、

  • 約70%の人が性行為は大切な行為であると感じている
  • 希望する膣内挿入時間は平均23.2分

そして、「男性が早漏だということを気にするあまり、私をなおざらにしている」という不満を感じていることも分かりました。

一方で、2016年にクィーンズランド大学(オーストラリア)の心理学者が発表したデータを見てみましょう。
国を問わず500組のカップルを調査したところ、挿入してから射精に至るまでの平均時間は、なんと約5.4分でした。

これらの調査結果から、実際に男性が挿入してから射精に至るまでの時間と、女性が望んでいる挿入時間は大きな差があることが分かります。

性行為は男女性問わず大切なひと時であることに変わりません。

自分本位で性行為をしていないか、パートナーは満足できているか、など一度振り返ってみましょう。
一度、性行為の満足度について話す機会を設けても良いですね。